Yanの透析診療所


透析液清浄化とOn line HDFがテーマです。急性血液浄化もカテゴリーに追加しました。

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2020年10月

RO装置のAo値600は必要か?

 血液・体液などで汚染する可能性あるコンソールなどは、Ao値600(80℃、600s)の消毒は重要と考えます。しかし、血液・体液などが全く接触しないRO装置でAo値600が必要であるかは疑問である。RO装置の水質汚染は、グラム陰性桿菌などの水生菌によるものである。そこで私は、62℃で30分程度の消毒を1回/w実施してきた。スライドにも示すがエンドトキシンや細菌が検出されるのは希であった。また、経年劣化としてRO膜に堆積するスケールによって運転圧力上昇し、透過水量の低下が発生する。大量な透析液が必要なon-line HDFでは悩みの種となる。そこで始めたのが薬品よるROモジュール洗浄であった。堆積物は、シリカ系スケール、カルシウム系スケール、有機スケール、無機スケールなど複合されたものとなる。過酸化水素、過酢酸、強アルカリ剤などの薬剤で洗浄を実施したが、満足の出来るものは無く膜劣化が進行した。62℃の弱熱水消毒は、消毒目的で実施したが運転圧力も上昇せず一定の透過水量が維持できた。これは弱熱水が有機スケールを堆積させないためと思われた。また、弱熱水であれば部品への劣化も少ないと思われる。私は非熱水対応の東レ社TW-Pで2年以上に渡り弱熱水消毒を実施しているが故障はなく、部品交換もしていない。スライド

東レ 個人用RO装置TW-S

TW-Sを使用する機会がありました。タンクなどが搭載されてないのでスリムで格好良いです。特徴としてはライン薬洗(極低濃度薬液洗浄)システムが搭載されています。やっぱり熱湯消毒機能が欲しいところですね。そこが残念。操作性は、旧機種を継承しており東レユーザーには使いやすかったですね。動作音も静か(45db前後でした。)でした。側板、扉に吸音材を張って騒音を計測してみたかった。動作音がかなり下がりそう。カタログ
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血球細胞除去用浄化器「イムノピュア」の国内販売開始

 日機装株式会社は、潰瘍性大腸炎の治療に用いられる血球細胞除去用浄化器「イムノピュア」の国内販売を開始しました。イムノピュアは、2011年から欧州で販売を開始し、数多くの患者様に使用されている製品です。2020年3月に製造販売承認を厚生労働省から取得、2020年6月から医療保険の適用対象となり、国内販売となりました。Press Information


 アダカラムは、潰瘍性大腸炎、クローン病、膿疱性乾癬および関節症性乾癬の症状を改善する治療に使われる医療機器で、 体外循環法により末梢血から主に顆粒球・単球を吸着除去します。

プロフィール

Yan

 臨床工学技士・透析技術認定士。透析液清浄化に取り組み1992年よりOn -line HDFを実施しております。急性血液浄化でも大量前希釈On -line HDFを導入させ、現在では個人用RO装置の開発にも取り組んでいます。

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