当院ではHT-100(紫外線酸化分解導電率方式)を用いてオンラインのTOC測定を実施していました。また、個人用RO装置はオフラインに切り替えることにより採取したRO水のTOCを測定してきました。また、堀場では新たにHT-200が発売されました。これは小型の電気再生式イオン交換装置(EDI)を内蔵した前処理ユニットを設置することで安定したTOCが測定できるとのことでした。 http://www.horiba.com/uploads/media/R46_11_077_01.pdf

HT-200の検討として当院のRO水を10L採取して、堀場にてHT-200でTOCを測定して頂きました。HT-100では40~50ppmでしたが、HT-200では10ppm未満でした。HT-100を導入するまでに燃焼酸化非分散赤外線吸収方式、湿式酸化非分散赤外線吸収方式の装置をデモし、外注でもTOCを測りましたが、30~60ppmでした。だから10ppm以下は衝撃的でしたね。堀場が言うには、この数値が真の値ということでした。

透析用のRO装置のTOCが、これほど低いのであればTOCは測定する必要は無いと感じました。

HT-100の価格は500万円ほどし、メンテナンスも半年毎に数十万円ほどかかります。

維持管理費も無駄に思え、HT-100の電源を落としました。連続測定は止めて必要な時だけに電源を入れる運用としました。(使用しなければ消耗部品の交換もなし)

今後は、学会でもTOCの値は記載しないつもりでいます。個人用RO装置ではオフラインで1回/月の測定をしていましたが、現在は実施していません。